心臓の検査には血圧測定・レントゲン検査・心臓超音波検査・心電図検査などがあります。
これらの検査の目的は、早期発見や早期の加療により動物の生存期間を延ばすことです。
犬の心臓病の例として、僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症が挙げられます。
犬の僧帽弁閉鎖不全症は、国際的な4つのステージ(A、B、C、D)があり
ACVIM Stage B1からB2への移行についての判断は心臓超音波検査が主でした。
Stage B1は基本的に無治療で経過観察のことが多いですが、
Stage B2はStage Cにならないように治療を開始します。
2024年度に犬の心臓バイオマーカー NT-proANP(左心房マーカー)が
血液検査キットとして発売されたことにより、
治療を開始するのか判断に迷う動物に対し、1つの指標が院内で検査できることになりました。
早期の治療開始ができ、生存期間を延ばすことがより可能になりつつあります。
また、犬や猫の心筋症について、血液検査で実施できる項目として
NT-proANP、ANP、NT-proBNP、cTnIなどがあります。
血液による心臓マーカーの数値化は、
基本的に外注検査となり、結果が出るまでに数日かかります。
これらは、モニターに使用し、後日治療内容を変更する場合には向いていますが、
即時に結果が得られないため、急性心不全の時には使いにくい項目でした。
cTnI(心筋トロポニンI)については、院内で数値化できるようになってきたこともあり
以前に比べ、心不全や心臓病の管理がよりしやすくなりました。
特に急性心不全につきましては、致命的なことが多いですが、
cTnIを院内で測定することで生存して退院できる機会が増えてきております。
以上、従来の検査法での心臓病のモニターは重要ですが、
それに加え血液検査で変化を追えるようになりましたので、
お知らせさせていただきます。